花粉症のメカニズム

花粉症の症状として代表的なのは「くしゃみ・鼻水・鼻づまり」という、いわゆる「鼻の三大症状」ということになりますが、その他にも目の症状として「かゆみ、涙、充血」などを伴うケースもかなり多くなっています。更には、皮膚のかゆみや、のどのかゆみ、下痢をしたり、熱っぽい感じになるなどの症状もあります。
また、最近では、花粉症にとどまらず、通年性のアレルギー性鼻炎で悩む人も多いようです。花粉についても複数種の花粉に反応してしまう人も増加しています。こうなってくると、一年を通して、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、異物感で苦しむことになります。
この花粉症のメカニズムについてですが、まず身体は「花粉」といういわゆるアレルゲン(異物)が侵入してくると、これを受け入れていいのかを考えます。受け入れるならいいのですが、排除しようと判断するとまずいことになります。
それは反応する抗体物質である「IgE抗体」をつくるからです。この抗体ができると、花粉が体内に入ってきても、鼻や目の粘膜肥満細胞表面の抗体と結合し、化学物質(ヒスタミンなど)を分泌して、花粉を排出しようとするのです。それが「くしゃみで吹き飛ばす」、「鼻水や涙で洗い流す」という症状になります。
本来は防御体勢なのですが、結果は症状ということになるのです。もちろん当然ですが、日常生活にも影響が出てきます。寝付きも悪くなって、睡眠がしっかり得られず、昼間の集中力も低下します。アレルギーの影響はこのように大きいのです。当然ながら、対策は非常に大切です。